『幸せになる勇気』レビュー【アドラー心理学】2部作品の2部目

『幸せになる勇気』の読了レビュー、書評記事になります。

以前書評記事を書いた『嫌われる勇気』の続編になります。
2部構成の2部目の本で、もちろんアドラー心理学がメインテーマとなっています。

  • 『幸せになる勇気』の内容
  • 『幸せになる勇気』を読んだ感想
  • 『幸せになる勇気』で印象に残った言葉

今記事では主に上記3点について紹介しています。

1部目である『嫌われる勇気』に書かれていたことの解説は省かれていることがほとんど。
まずは『嫌われる勇気』から読むことをオススメします。

目次(クリックでジャンプ)

『幸せになる勇気』はアドラー心理学の解説書

授業をする女性
  • 初版:2016年2月25日
  • 著者:岸見一郎、古賀史健
  • 発行所:ダイヤモンド社
  • 頁数:293ページ

本書のメインテーマはもちろん「アドラー心理学について」です。

前作『嫌われる勇気』では、青年はアドラー心理学に共感し新たな人生をスタートさせるような終わり方でした。
『幸せになる勇気』はその3年後の出来事という流れになっています。

前作『嫌われる勇気』と同様、全編、「哲人」と「青年」の対話形式で話が進んでいきます。
前回のレビュー記事でも書いたんですが、この対話形式というのが好みの分かれるところですね。

今作を読んでハッキリ気づきましたが、私、対話形式嫌いです。

アドラー心理学に共感した青年は教育者となります。
「アドラー心理学に基づく教育をしても上手くいかない!」と言って哲人に怒りをぶつけるところから本作は始まります。

この青年、相変わらずめちゃくちゃですね。
やっぱり青年は好きになれません。

『幸せになる勇気』のテーマは「教育」

教えて!
本の構成

第1部:かわいそうなわたし
第2部:なぜ「賞罰」を否定するのか
第3部:競争原理から協力原理へ
第4部:与えよ、さらば与えられん
第5部:愛する人生を選べ

教育者となった青年、アドラー心理学に基づく教育が上手く行かない怒りを哲人にぶつけます。
哲人が解説しながら諭していく(論破)していく展開です。

そういった設定もあり、本書では教育的な話が多かったです。

第1部・第2部・第3部は主に学校教育に関すること

ざっくり言うと、第1部・第2部・第3部は主に学校教育に関することでした。
尊敬とは・問題行動の原因・賞罰の是非など、アドラーの提唱するものは世間一般とはやや違っているという印象です。

アドラーの言うこともわかるんですけどね、「いや、そんなん無理だろ」っていうのも多々ありました。

第4部は仕事について

第4部は、「仕事とは何か」ということを解説しています。
「一体自分の仕事はどこかで誰かの何かの役に立っているんだろうか」っていう不安を吹き飛ばしてくれます。

共感できる項目で、何となく働くサラリーマンに優しいお話でした。

淘汰されずに生き残っているということは、なにかしらの価値を有しているのです。

引用元:『幸せになる勇気』193ページ

第5部の「愛」については中々しっくりきた

手で作るハートマーク

第5部では「愛」について書かれています。

「愛」とは何か?

これって非常に難しい質問だと思います。

いろんなアーティストも「愛」について歌っていますが、アドラーの説く愛が一番しっくりきましたね。
アドラーの説く「愛」は私の価値観から言えば非常に的を得ていて、「そういうことよね♪」って感じでした。

【3B LAB.】の楽曲『恋愛至上主義』の歌詞のようですね。
ちょっと懐かしい。

「見つめあうな、同じ方向を見て歩け!」

引用元:3B LAB. 恋愛至上主義

ちなみに、アドラーに出会うまでは、ミスチルの『名もなき詩』に出てくる「愛」が一番しっくりきていました。
ミスチルは歌詞がいいんですよねー。

レコチョク『名もなき詩』無料視聴あり

愛はきっと奪うでも与えるでもなくて
気が付けばそこにある物

引用元:Mr.Children 名もなき詩

『幸せになる勇気』は1作目と比べやや難しめな内容

勉強する子供

前作の『嫌われる勇気』と同様、なかなか実生活で実践は難しいなーというのが正直な感想です。
随所に「おぉー」と思える部分は多々あるのですが、全体的には難易度高め

特に学校教育については、アドラーの提唱することも本を読む上では理解できます。
しかし、実際の教育現場では「どうなんだ?無理じゃね?」っていうのが多かったと思います。

教師・生徒・親・教育委員会・学校、いろんな人や組織が関わるものですからね。
机上の理論としては「なるほど」って感じですが、実践するのは相当難易度高めです。

一方で、仕事に対する考え方・愛についての考え方については割と納得できる部分が多かったです。
本書を読んで良かったと思えるポイントでした。

『幸せになる勇気』で印象に残った言葉3選

バスタブに入る赤ちゃん

その1:幸福について

幸福とは、その場に留まっていて享受できるものではありません。踏み出した道を歩み続けなければならない。

引用元:『幸せになる勇気』11ページ

ただ、「その場に留まっていても享受できるものではない」っていうのは心に響きました。
自己啓発本の一節のようですね。まさにその通りだと思います。

名言が多い本ってのは、私的に魅力ある本の条件です。

アドラー心理学では幸福についても定義しています。
いまいちしっくりこない部分が多いのでこの記事では割愛します。

その2:信じることについて

われわれは「自分のことを信じてくれる人」の言葉しか信じようとしません。「意見の正しさ」で相手を判断するのではないのです。

引用元:『幸せになる勇気』206ページ

これはまさにその通りで、良くも悪くも「情報・意見の正しさ」が相手を説得させる根拠にはならないんですよね。
理論武装して正論を並べたって、相手にはきっと響きません。
相手との関係性が大事なんです。

こういった心理学は犯罪にも悪用されます。
むやみに人を信じすぎるのも注意が必要ですね。

その3:愛について

砂浜で走る女性

ほんとうの愛を知ったとき、「わたし」だった人生の主語は、「わたしたち」に変わります。

引用元:『幸せになる勇気』240ページ

アドラーの説く「愛」。
かなり共感する部分も多く、しっくりきました。

今回紹介した言葉は「愛」を説く場面の一節ですが、非常にシンプルでありながら核心をつくものだと感じました。
詳しくは本書を読んで理解を深めて頂ければと思います。

まとめ:アドラーさん、結構無茶言いますね

ケーキに顔を突っ込む赤ちゃん
幸せになる勇気

・「仕事」「愛」について、納得できる部分が多かった
・『嫌われる勇気』と合わせて読むことでアドラー心理学への理解がかなり深まる
・教育的な内容が多く、教育者や子を持つ親は一見の価値あり(賛否は分かれると思う)
・『嫌われる勇気』に比べやや難しい
・登場人物「青年」の態度が好きになれない(内容と関係なし)

前作『嫌われる勇気』に引き続き、『幸せになる勇気』を読んでみました。
アドラー心理学は賛否分かれる考え方だなと感じました。

非常に参考になる考え方も多々あるし、腑に落ちる部分も多い。

ただですね、考え方がけっこう極端なので実践できる方ってのはかなり少ないんじゃないかと思います。

「アドラーさん、言いたいことはわかるけどそれはちょっと無茶だろ」って感じです。

それと読んでて思ったのが、これって「心理学」なの?ってことです。

私のイメージしている心理学とは少し違って、「哲学」「宗教」に近いような印象を受けました。
ま、受け取り方はそれぞれなんですけどね。

とまあ、ここまで色々好き勝手書いてきました。

やや批判的なことも書きましたが、『嫌われる勇気』『幸せになる勇気』どちらもアドラー心理学の入門編としてオススメできる本です。

対話形式にやや不満はあるものの、全体としては読みやすく難しい言葉もほとんど出てきません。
難しい言葉が出てきたとしても、都度解説してくれるので読み進めやすかったですね。

私も今回アドラー心理学に初めて触れましたが、大枠では理解できたかなと自負しております。

アドラー心理学に興味のある方。

前回紹介した『嫌われる勇気』・今回紹介した『幸せになる勇気』と合わせて読んで見てはいかがでしょうか。
ここでハマって、更に専門書の方に進むというのがアドラーマニアへの道ですね。

私は「もうアドラーはいいかな」って感じです。

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