『スポットライト 世紀のスクープ』を観てマスコミを見直した【ネタバレ】

売店の新聞

先日観た映画『スポットライト 世紀のスクープ』のレビュー記事になります。

事件自体には驚愕と失望でしたが、マスコミの底力にも驚愕。

こんな事件自体全く知らなかったし、宗教の闇を垣間見れたような気がします。

文句なしにイイ映画です。

目次(クリックでジャンプ)

『スポットライト 世紀のスクープ』のあらすじ(ネタバレあり)

十字架

以降、ネタバレも含むのでご注意を。

新聞記者たちがカトリック教会のスキャンダルを暴いた実話を、「扉をたたく人」のトム・マッカーシー監督が映画化し、第88回アカデミー賞で作品賞と脚本賞を受賞した実録ドラマ。2002年、アメリカの新聞「ボストン・グローブ」が、「SPOTLIGHT」と名の付いた新聞一面に、神父による性的虐待と、カトリック教会がその事実を看過していたというスキャンダルを白日の下に晒す記事を掲載した。社会で大きな権力を握る人物たちを失脚へと追い込むことになる、記者生命をかけた戦いに挑む人々の姿を、緊迫感たっぷりに描き出した。第87回アカデミー賞受賞作「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」で復活を遂げたマイケル・キートンほか、マーク・ラファロ、レイチェル・マクアダムスら豪華キャストが共演。

引用元:映画.com

これ、実話を元にした作品です。

まじか。

アメリカでの実話を元にした作品という衝撃

頭を抱える男性

『スポットライト 世紀のスクープ』。

これ、実話を元にした作品です。

舞台はアメリカのマサチューセッツ州ボストン。

「ボストングローブ」という新聞社の記者たちが、カトリック教会の神父による性的虐待をスクープする物語。

「スクープ」という響きだけ聞けば、極秘情報をキャッチした印象を受けるかもしれませんがそうではありません。

実は、多くの人はこの事実を知っていたのです。

被害者も多数いたものの教会側が雇った弁護士により示談交渉、乱暴に言えば握りつぶされていたという印象でしょうか。

映画を観る限り教会・神父というは不可侵的な扱いなようで、マスコミは報道を自粛していたような雰囲気を感じました。

マスコミが教会に忖度していたという感じでしょうかね。

映画の中で「新聞の定期購読者の53%はカトリック教徒」というセリフがあります。

そんな事情もありカトリック教の不祥事は記事にしにくい土壌もあったのかと推測できます。

そんな中、ボストングローブ社に赴任してきた新編集局長の強い意向により、神父による性的虐待事件をとことん調べつくし記事にするという展開になるのです。

神父さんにはガッカリ、だけどマスコミのことは見直しました。

感想1:神父さん変態多すぎ問題

被害者の男性
引用元:映画.com

「神父さん、変態多過ぎだろ」、これが率直な感想ですね。

映画の中で、神父の性的虐待について調べている人が登場します(名前忘れた)。

その人の調査結果を聞くと、神父の異常さが垣間見れます。

  • 禁欲を守る神父は50%
  • 神父の6%が小児性愛者
  • 神父の精神年齢は12・13歳

新聞記者が加害者の神父を取材するシーン、そこで神父さんは性的虐待を認めますが言い訳が酷い。

ぱっと見かなり高齢のおじいちゃんなのですが、言っていることが小学生並み。

精神年齢の低さを表している場面でした。

子供は大人に比べればコミニュティも狭く、知識もない。

もし信頼していたり尊敬している人に何か頼まれれば、疑うこともなく従ってしまうのは当然の事でしょう。

そこに漬け込んで、子供を被害者にするとは実にけしからんです。

この作品を観ると、神父への尊敬の念・神々しさっていうのはあっという間に消え去ります。

感想2:マスコミ、というか新聞社を見直した

無人販売の新聞

それともうひとつ思ったことは、新聞社って案外まともなんだなっていうこと。

っていうのも、マスコミに対してあんまり良いイメージがないんですよね。

都合の悪い記事は捻じ曲げて偏向報道したり、強大な権力には立てつかなかったり。

アメリカにおける教会・宗教っていう存在はものすごく大きくて、地域毎に何世紀にも渡り根差しているものなんですね。

日本人には中々馴染みのない環境ですが、映画を観ているとその辺もなんとなく雰囲気が伝わってきます。

特に今回は新聞記者が闇を暴いていったわけですが、先にも書いたとおり新聞購読者の多くはカトリック教徒。

下手すれば自分とこの商品の売り上げが半分以下になることだってありえたわけです。

そんな中、事件を表舞台に引っ張り出すためにプライベート返上で取材・調査・執筆。

ボストン・グローブの新聞記者、あっぱれ。

引用元:映画.com

どうでもいいけど、新聞を輸送するトラックがアメリカンな感じでめっちゃカッコいいのも印象的でした。

感想3:事あるごとにビール飲みすぎなアメリカ人

パーティー中

本題とは全く関係ないんですけどね、あらゆる場面でビール登場。

実際、アメリカ人ってお客さんきたら必ずビール出すもんなんですかね。

  • 突然の来客→ビール
  • 在宅ワーク中→ビール
  • 野球観戦中→ビール

執筆しながらビールはさすがにダメだろ。

感想4:アメリカ映画らしいウィットに富んだあいさつ

会話する女性二人

映画序盤、局長の退任セレモニーが事務所で開かれているシーンでのこと。

偉い人達が順番にあいさつするんですが、しゃべり上手すぎ。

ウィットに富んでユーモア満点。

アメリカ人ってしゃべり上手いんですかね。

アメリカの映画ってちょいちょいしゃべりの上手さをアピールするシーン登場しますよね。

まとめ:神父変態すぎ&新聞社グッジョブ

ニューヨークタイムス

神父さんは崇高で尊敬される存在でありながら、気軽に会える存在というのが今事件のポイントかなと感じます。

特別な存在でありながら、庶民が気軽に足を運べる教会に行けば会って話ができる。

で、そんな崇高な人物に言われたら、多少違和感を感じることでも従ってしまうのかな。

子供の純真無垢な気持ちを利用した卑劣な犯行ですね。

許せん。

ただまあ、そんな強大で権力のあるカトリック教という組織に真っ向から立ち向かったボストングローブ社。

ほんとうにあっぱれ。

真実を臆することなく伝えるマスコミが存在することって物凄く重要なんですね。

犯罪の抑止力にもなるし世間を巻き込んで解決に向かう可能性も出て来る。

治安を守るのは何も警察組織だけじゃない、マスコミの存在っていうのも治安維持には不可欠なんだなと気づかされました。

日本のマスコミさんも頑張って下さい、陰ながら応援しています。

売店の新聞

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